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【東伏見・岡庭建設 #2】住まいをつくるだけじゃない、家を介してつながる地域の関係性|AERU PEOPLE特別編

2018.02.15

地域で活動する企業さんや住民の方々にインタビューし、その取り組みの裏にある想いやメッセージをお伝えするAERU PEOPLE特別編。その第1弾となっている今回は、西東京市で約50年愛され続けている工務店である岡庭建設さんにお話を伺っています。

前回記事の#1では岡庭建設さんの成り立ちから始まり、不動産業をスタートした経緯、そしてユーザー目線で住まいをつくるために必要な体制についてお話いただきました。

[前回の記事はこちら:#1 工務店から始まった歴史と、「隊長」池田浩和との出会い|AERU PEOPLE特別編]

#2の今回は、岡庭建設さんの住まいづくりに伴い生まれている、地域にお住まいの方々との温かなつながりについて詳しくお聞きしていきたいと思います。

前回につづいて、専務取締役の池田さんにお話を伺いました。

池田浩和 (いけだ ひろかず)

岡庭建設(株)専務取締役 一級建築士
同社の設計を主に携わり、太陽熱、長寿命、木を活かしたエコ住宅を 手掛けている。
2010年にはグッドデザイン賞、2015年キッズデザイン賞、2016年ウッドデザイン賞、2016年東京都多摩産コンクール優秀賞他受賞。
(社)JBN・全国工務店協会、(社)東京家づくり工務店の会、(社)全木協東京都協会 、(協)もくようれん他、工務店団体等の役を務める。

家づくりの学びを広げる

──
お話を伺う中で思ったのは、池田さんの社内の中の役割としては、設計の部分もそうですし、社外の団体・企業さんとの連携がありますよね。
池田
そうですね。工務店にも業界の人たちのつながりがありまして、今から10年ぐらい前に全国業界団体が立ち上がったんです。それまで工務店の全国業界団体は無いに等しかったんですね。ハウスメーカーや、宅地建物取引業(宅建業)には全国団体があったんですが、工務店協会っていうのは無かったんです。
──
そうなんですね。
池田
10年前にその工務店業界の組織ができて、当時ちょっとお手伝いした結果、現在そこの理事を務めています。業界団体なのでその関係で国から多少意見を聞かれたり、求められたりするんですよね。そこで例えば省エネ関連のことで団体代表として委員会に入るということもあったり、昨年は「東京都内の既存住宅はどうあるべきなのか」を考える「既存住宅流通活性化方策検討会」の委員を務めたりもしていました。そういった場所にいることで、業界への情報の落とし込みもしやすいんですよね。

例えば我々が今やっている住宅のメンテナンスなんかもそうです。我々は家を「つくる」役割だけども、つくった後に家を「まもる」役割でもあります。まもる役割である点検制度は、結果的にその後中古物件として売りに出された時でも、点検された住宅が安心安全に売却できる状態をずっと保ち続けられるような点検内容にしているんですね。

これらも、施策情報があるからこそなんです。

──
特に「つくる」「まもる」っていうのは岡庭建設としても大事にしているキーワードですよね。
池田
そうですね。うちは「まなぶ」「つくる」「まもる」というところを打ち出していますけど、例えば「まなぶ」では西東京市の一店逸品(※1)に載った「家づくり学校」というのがあります。

性能だけでなく資金計画、家の見学会など全部で9科目あるカリキュラム。(岡庭建設webサイトより引用)

──
webサイトも拝見したのですが、参加者も満員になったりしていてすごい人気ですよね。個人的にもすごく興味があるのでお話を聞いてみたいです。どういったきっかけで「家づくり学校」は始まったのでしょうか?
池田
「家をつくろう」とか「買おう」って思った時に、何から始めたらいいか分からない場合、みんな本屋に行って本を読んだりしますよね。最近だったら情報が多いからインターネットで調べたりすると思います。

でも良い家の基準がよく分からない状態で情報を見ると、余計混乱したりすることが多いんです。特に住宅って難しいことが多いんですよね。昔は良いと思って買った家が、結果的に揺れるとかね。

──
専門用語が多いとなかなかすべてを理解するのは難しいですよね。
池田
そうそう。結果的に家が揺れるとか、そういう相談を昔から多く受けてて思ったのは、知識が少ない中で値段とか場所で選んで買っちゃってる人がいるってことですよね。たぶんこれが問題なんだろうなっていうことで、家について学べる場をつくった方が良いのかなと思ったんです。そういった経緯で今から10年前に家づくり学校をつくりました。

最初はそんなに参加者数も多くなかったですけど、今は結構ネットだとか、知り合いが参加したとか、「あそこに一回行っといたほうが良いよ」というような口コミで広がったみたいです。

──
「買う前に行っておきなよ」という感じですね。では地元以外で市外の方も来られるのでしょうか?
池田
来ますね。神奈川県から来た方もいらっしゃいました。でもやっぱりこの辺りに住む方が圧倒的に多いですね。

 

みんなの欲しがる「しっかりした家」とは?

池田
ところで、ご自宅は分譲住宅ですか?
──
私は賃貸アパートですね。
池田
賃貸でも分譲でも共通するんですが、だいたい今の経験で言うと、駅が近いとか、角地が良いという条件で土地を選んだ方には失敗する人が多いですね。
──
そうなんですか? 自分も反射的に立地で見ていることが多いかもしれません。
池田
そういった条件をおすすめする不動産屋さんもいますからね。だけどその「土地」が良いものだって認識して買ったんだけど、要はその家の「箱」の部分に対してはあまり意識していなかった、というようなことが起こったりする。

岡庭建設で家建ててくれと言うわけじゃないんですが、考えながら家を選定していく方法を知ってほしいんですよね。だから家づくり学校は、家のつくり方を「まなぶ」ところもあるし、買い方を「まなぶ」ところでもあるんです。

参加者の方の中には、一生懸命ネットで断熱材や耐震性能について調べている方もいるみたいです。やっぱりみなさんしっかりした家に住みたいですからね。

──
家に対して、広く知識を身につけることが重要ですね。
池田
その通りです。では質問なのですが、「しっかりした家」というのはどんな家だと思います?
──
何でしょう……耐震の機能があったりとか、しっかりした家は長持ちする家ですかね。メンテナンスしやすい、みたいなこともある気がします。
池田
「しっかりした家ってどんな家ですか」と聞くと、だいたい最初に耐震の話が出てくるんですが、その次に出てくる言葉はみんなバラバラなんです。

なので、「しっかりした家に住みたい」という時の「しっかり」の基準をみんなが認識していかなきゃいけない。ということで、岡庭建設がしっかりとした家をつくるにあたって一生懸命研究している、打ち合わせでも話さないようなノウハウはどんなものなのか、っていう話を家づくり学校では虎の巻として話しているんです。

──
それ、とても知りたいです。
池田
例えば、基礎コンクリートの中に入っている鉄筋という鉄の棒があります。そういったものも設計の打ち合わせでは全部本数を計算していて、一本増やすことで耐震性などが上がる。で、その鉄の棒一本増やすのに費用がかかるんですよ。

仮に「耐震性を上げるために3000円払います?」って聞いたら、だいたいみなさん払うと思うんですよね。しかし我々はそこで費用をいただかずに、「一本入れた方が安心だよね、足しておこう」といってあらかじめ設計していたりしてるんです。

そういった目に見えない基礎の部分もそうですし、骨組みも、壁の中もそう。使い方も、それを作っている職人も。そういう世界まで知って家をつくることが、一つのしっかりした家づくりじゃないのかなと思うんです。

家づくり学校の受講生のみなさんで岡庭建設が手がけた家を見に行ったりするんですが、出来た家を見ても「綺麗だね」っていう反応がほとんど。それはそれで今は良いんですが、将来本当に自分で家をつくるとなったら見方は変わるはずなんですよね。

──
素材は何を使ってるんだ、とかですね。
池田
そうそう。お風呂にテレビ付いてるといいな、というように具体的にね。基準として考えることはみなさんバラバラなんです。だから見学会の見方もみなさん違います。

そういう事も家づくり学校のみなさんと一緒に学んでいきながら、自分たちの家づくりをより楽しくしていく。家づくりってやっぱり夢を追うところですから、楽しく家をつくる方法をレクチャーしています。

あと、やっぱり家をつくる期間は1~2年で、まもる期間はもっと長いですから、その長いまもる期間でいかにメンテナンスをちゃんとして記録を残していくかということが重要です。やっぱり人間と一緒で家も風邪をひきますから。

──
調子悪くなってきたらすぐ連絡をしなきゃいけないってことですよね。
池田
そうなんです。常に元気でいられるから長持ちする家につながる、ということなんですよ。そういうことを僕らがレクチャーして家づくりをやっています。だから、「まなぶ」「つくる」「まもる」という3つがどれも大事なんです。

 

顔を合わせられる場を通じて、コミュニティをつくる

池田
大事なことでもう一つ、「売る」っていうのがあるんですよね。日本人は所有意識が強いので、家を持ったら基本的には売るつもりは無いんですよね。
──
確かに。そうかもしれません。
池田
特に僕らより上の世代とか。今の30代前後の世代になってくるとまたちょっと変わってくると思うんですね。もうちょっと下の世代になったら(家を売って)移り住んでもいいかなって考える人もいたり、新築物件だけじゃなくて古い家もいいよねと、ということがもう許容できる。年配の人は古い物件を買うということは中々許容できないことが多い。そういう価値観は世代によってだいぶ変わってくるので、そこの部分も合わせてお話しています。
──
面白いですね。その「世代」という考え方や、家づくり学校のような学びの場もそうですが、岡庭建設さんは結構コミュニティを意識されてるなぁと思っていて。家づくり学校のような「買う前のコミュニティ」もありますけど、「購入者のコミュニティ」もあったり。例えば購入者のコミュニティをつくったりすると、どんなことが起きているんでしょうか?
池田
うちで家をつくったり、購入した人は「おかにわファミリー」と呼ばれます。いわゆるOBで、大事なお客様なんですよね。だから物件をできるだけメンテしながら、常に顔を合わせられる場を増やしたいと思っていて、今から8年くらい前に「住まい手忘年会」を始めました。

年に1回行われる、おかにわファミリーが集まるイベント。スタッフも気合が入る。(岡庭建設webサイトより引用)

 

池田
あとは5年前から「庭之市」を始めてうちの会社を開放したり。もう少し顔を合わせられる場を増やしていく一環でコミュニティをつくっていきました。特に庭之市には、おかにわファミリーがたくさん来られるので、家づくり学校に参加している人も「どうして岡庭建設で家を建てたんですか?」と聞ける。おかにわファミリーもお店を出しているのでね。

そういう場で不安を解消するのもありです。まあ、そうは言っても僕らはこの街にいるので、お客さんもうちのスタッフの友達だったり、おかにわファミリーの友達だったりだとか、何かしらの形でゆるくつながってる人が多いんですけどね。

──
非日常のイベントということだけじゃなくて、庭之市などは今あるつながりがうまく可視化された場、というイメージですね。
池田
元々は、これから地域にはいろんなお店が出てくるだろうし、小さな店も大きな店もどちらも重要だけど、気づいたらどちらも無くなっちゃったねっていう街になったらダメだよねって思ったんです。そこから、「頑張ってる地域のお店も応援できるような仕組みがあったらいいな」と思ってスタートしたのが庭之市ですね。

──
面白いですね。やっぱりそのコミュニティをつくったりとか、そもそも家についての話を聞ける場があるっているのは本当に重要だなって思っています。それにしても、西東京市は庭之市の他にもイベントもだんだん増えてきて、エリア自体かなり盛り上がってきてますよね。
池田
そうですよね。他のエリアの人たちから「何であんなにあの街はイベントが多いんだ?」って言われることがありますよ(笑)
──
特別大きいアミューズメント施設があるとかそういう訳でもないんですけどね。住宅街が多い中で……
池田
でもそれってある意味嬉しいことだから、何かそれがうまく繋がっていって、より街が活性化していけばいいですよね。この前西東京市内でイベントなどを手がける方々ともいろいろな事を話しましたけど、何かイベントを同時開催してみるのもいいですよね。
──
例えば「この日は西東京一帯でどこに行っても楽しめます!」というような、イベントを市内でハシゴできちゃうような催しも良さそうですね。
池田
そうそう。そういうのもありだと思うんですよね。

次回に続きます。

※1 西東京商工会が実施する事業で、モノやサービスなど個店独自のこだわりの「逸品」を紹介している。[webサイト]
 

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文/田中宏明、写真/浅見美沙(まちにわ師)
(この記事は、岡庭建設株式会社と製作する記事広告コンテンツです)

 

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