雨も又良し!「新緑の顧想園を訪ねる」は「雨の顧想園を訪ねる」となりました。 | まちにわ ひばりが丘

雨も又良し!「新緑の顧想園を訪ねる」は「雨の顧想園を訪ねる」となりました。

 

毎日良く晴れた天気が続いていましたが、当日だけ雨が降りました。それも大雨。傾斜のある道路は川のようになりました。

参加を楽しみにしてくださったみな様の「がっかり・・」の顔が浮かびましたが、サポートクラブの黛さんの「雨だったら、室内を見て頂くことにしましょうか」とのお言葉にほっとして、皆様をご案内することができました。イオンのシャトルバスと路線バスを乗り継い顧想園に向いました。

 

竹林は枝の先が雨でけぶるほどです

「顧想園」は東久留米市柳窪地区にある、村野家の住宅。天保9年に建てられた主屋を始め「離れ」「土蔵」「穀蔵」「新蔵」「薬医門」「中雀門」の7件が国の登録文化財に認定されています。

武蔵野の自然をこよなく愛した国木田独歩の日記に綴った言葉「林の奥に座して四顧し、傾聴し、睇視し、黙想する」から「顧」と「想」の二文字をいただいたそうです。

現在も敷地内には村野家のお住いがあるので「見学会」という限られた機会ではありますが、一般公開の機会が設けられ、貴重な建物、調度、庭、等を見学することが出来るようになりました。

先ずは雨に濡れた体を主屋の土間で休めさせて頂きながら、顧想園についてお話しを伺いました。

主屋の「奥の部屋」の障子。近江八景の透かし模様のガラスがはまっています。ガラスの向こうの庭の緑が美しく覗いています。

 

室内の調度や設えを一つひとつ説明していただきながら見学し、故郷の家のことを思い出したり、少し前の日本の暮らしに思いをはせたり。

心安らぐ時間が流れます。

 

秋は素晴らしい紅葉で彩られる庭も、今日はしっとりと雨に洗われ、殊のほか綺麗!鮮やかな紫蘭が植え込みをふちどります。

 

庭に面した廊下にはまったガラスは明治時代のもの。 もう手にはいらないそうです。現在のガラスと違い外の景色が少し揺らいで見えることろがなんとも言えない郷愁を覚えます。

沢山の大きな石がはいり見事な庭が作られています。これだけの石を運び込むだけでも村野家の繁栄を想像することができます。

一通り建物の中を見せて頂いた後は、柳久保小麦で作られたお饅頭とお茶のおもてなしを受けました。暖かなお茶と美味しいお饅頭で心からあたたまりました。

現在のご当主は、今度はぜひお天気の時に外からの見学をたのしんでください、と雨の中の訪問を歓迎してくださいました。

到着した時より雨の勢いが弱まったので、敷地内にある茶畑にご案内いただきました。

丁度前の日に新茶を摘みました、とお話しを伺いました。茶摘みも見てみたかったね、という声もきかれました。

「あんまり酷い雨なのでどうしようかな~と思いましたが、伺って良かったです」というお言葉を頂き、改めて顧想園の魅力を感じさせられました。

少し不自由でも、自然と調和し、丁寧な毎日を送る、そんな生活への憧れが私達の心の奥底にあるのかもしれません。

 

 

 

 

 

写真:平田 武/佐藤 正美

ライター:渡邉篤子