郊外に“共に育てる暮らし”を。ひばりヶ丘connect vol.2 開催レポート
2025.12.01
郊外に“共に育てる暮らし”を。ひばりヶ丘connect vol.2 開催レポート
都市に近い場所にありながら、人との距離感が心地よく、緑が身近にあるひばりヶ丘。
その“郊外らしさ”をテーマに語り合うイベント「ひばりヶ丘connect」の第2回を開催しました。
今回のテーマは「農ある郊外の新しい暮らし方」。
会場には20名ほどが集まり、不動産関係の方、農や緑のある暮らしに関心のある人、地域活動に参加する近隣の住民など、さまざまな方に参加いただきました。

郊外らしさを活かした、農と緑のある暮らし
ゲストは、物件サイト「東京R不動産」を手がけ、西東京市の「新田農園プロジェクト」で“農をシェアする暮らし”を提案する 林 厚見さん(SPEAC共同代表)。 聞き手は、「みんなの畑」など地域で農を軸に人のつながりを育ててきた 若尾 健太郎さん。 司会進行は、郊外に根ざした暮らしのデザインを続けてきた 荒 昌史さん(HITOTOWA/ひととわ不動産) が務めました。
なかでも印象に残ったのは、林さんの次の言葉です。
「農地や緑地を残すためには、どこで稼ぐのか。全体をデザインする視点が欠かせない」
農や緑のある暮らしは気持ちがいいし、地域への愛着も育つ。
ただ、それだけでは土地や景観を守り続けることはできません。
林さんは、そこに“経済的にどう成立させるか”というリアルな視点が必要だと話します。
どの地域でも、効率を優先した開発が続けば画一的な住宅街になりやすい一方で、その土地らしい風景を残すにはコストがかさみ、事業として成り立ちにくくなる。農や緑は手間もかかるのに、直接の収益にはつながりにくい。多くの自治体や開発現場で見えてくる課題です。

そんな中、林さんが一つの可能性として挙げたのが、
土地や建物、景観を小さく共有する「コーポラティブ」という考え方。
畑や緑地を個々の住宅ごとに整備しようとすると、土地の無駄が増え、建築コストも跳ね上がります。そこで、みんなで“ひとつの庭”を持つように緑地や畑を共有すると、必要な土地や設備を圧縮でき、建設費を抑えながら豊かな環境を確保できます。そのうえで、畑の収穫やワークショップ、加工品の販売など、住民以外の参加者も巻き込める仕組みをつくることで、維持費を補完する小さな収益が生まれ、場の運営が持続しやすくなる。

“風景をみんなで育てる”という行為が、経済性・コミュニティ・暮らしの豊かさを同時に支えるモデルだといいます。実際の開発経験を踏まえた説明に、会場でも深くうなずく姿が見られました。
専門的な話も多い内容でしたが、林さんは例を交えながら丁寧に説明し、参加者の理解が自然と深まっていく時間でした。あっという間の1時間。食事を囲んでの交流会でも話題は尽きませんでした。

郊外の価値は、自分たちの手で育てていける
今回のイベントを通して強く感じたのは、郊外という場所の価値は、そこに暮らす人の手で少しずつ育てていくものだということです。
木々を手入れしたり、畑を耕したり、地域の人が集まれる場をつくったり。そうした日々の積み重ねが、ひばりヶ丘というまちの風景や魅力を確かに豊かにしていきます。
都市と郊外のちょうど中間にある西東京エリアでは、緑や農をきっかけに人と人がゆるやかにつながる、新しい郊外のあり方が生まれつつあります。
自然のある環境で子育てや暮らしを楽しみたい人にとっても、
地域とのつながりを大切にしながら日常を送りたい人にとっても。
ひばりヶ丘はその両方を無理なく叶えられるまちです。
ここで始める暮らしは、きっと長く続けたくなるはず。
そんな風に思わせてくれる環境が、このエリアにはあります。
