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集合住宅における新型コロナウイルス感染症対策情報提供会 開催レポート

2020.05.12

緊急事態宣言の当初の終了の日であった、5月6日、まちにわ ひばりが丘主催で「集合住宅における新型コロナウイルス感染症情報提供会」が行われました。

事前に申し込みのあった20名の参加者は、時間になると次々と「Zoom」に接続。見慣れた顔があり、初めましての顔があり同じマンションの方の名前と顔が初めて一致したり、「元気〜?」と挨拶の声が飛び交ったり。「繋がる喜び」を共有するようなひと時がありました。

ファシリテーターの若尾さん(2020年4月より「まちにわ ひばりが丘」の事務局長に就任)の進行でスタートです。「今こそ、人とのつながりが大切です。マンションの管理組合の理事の方々とも連携して、『共助』の形を考えていきたい。4月26日に行われた『オンライン懇親会』に続き、今できることにチャレンジしていきたい」挨拶がありました。

講師役を務めたのはHITOTOWA.INKの高村和明さん。2015年より5年間「まちにわ ひばりが丘」の事務局長としてエリアマネジメントの舵取りをしてきました。「まちにわ ひばりが丘」の会員の多くが集合住宅に住まうことから、「集合住宅における感染症の拡大防止のための情報」を収拾し、それを翻訳家、通訳となって伝えたいという思いから、このイベントを企画した、と話しました。

・感染症における「共助」の形を考える。

・集合住宅における感染症対策の「ヌケ」「モレ」をフォローする。

・管理組合理事会の皆さんと連携したい。

日々膨大な量の報道に接していても、集合住宅ならではの視点で、行動の留意点を伝えるようなものは少ない、ぜひ、自分のこととして一緒に考え、行動していくために役立ててもらえば、と趣旨を説明しました。

ここで参加者の緊張をほぐす「アイスブレイク」の時間が設けられました。「Zoom」の機能の一つ「ブレイクアウトルーム」によって、参加者は4~5名のグループに別れました。

今日の「アイスブレイク」は「Good&New」という手法。24時間以内にあった「嬉しかったこと」「楽しかったこと」「発見したこと」「気が付いたこと」などを一人ずつ発言していきます。筆者のグループは5名。「DIYで棚をいくつも作った。作り方を研究したり、工夫したりできた」という話や、「子どもが、『パパに』とロボットを作ってくれた」という話などを聞いて、明るい気持ちになれました。皆さん自宅からの参加です。「こんなロボットで〜す」と画面で見せてもらえたり、製作者のお子さんも映ったり、自宅に居ながら参加できるというオンラインならではの良いところを感じました。また、それぞれの方のお住いの壁や扉が映り込みます。「うちと同じ扉なんだな」などと親近感が増しました。</p

再び全体の画面に戻って、いよいよ本題に入りました。
高村さん作成の資料を「画面共有」して話を聴きました。時折、問いかけもあり「指名されたらどうしよう」と少しドキドキしながらの聴講。

集合住宅の基本スタンスとして高村さんが据えたのは「自助」と「共助」。これまで取り組んできた「防災」の基本となんら変わらない、という視点でした。その上で

・マンションに特化した課題及び対応策(特に住民一人ひとりが自分と相手を守るためにできること)の洗い出しを行う。

・周知徹底するためのの有効なツールを整理する。

という目的に沿った内容が話されました。大きく分けて、「共有部」「専有部」「その他(心の健康や、理事会や総会の開催について)」に分かれ、それぞれの「課題」と「対応策」が示されました。わかりやすい言葉で、具体的な例をあげて説明された上、出典元が示され、詳しく知りたい人はじっくり勉強ができるように用意されていました。

「ぜひ読んでみてください」と「ウイルスの次にやってくるもの(日本赤十字社)」が紹介されました。不安や恐怖による偏見・差別を防ぐことにも意識を持ちましょう、という言葉には大きくうなづきました。

一通りお話を聴いた後は、参加者からの質問や確認、現状の報告がありました。

・最近、マンション内に騒音注意の掲示物が増えている。

・子どもの遊び場が狭められている。(管理する主体によって色々な対応がされている)

・このような状況下で理事会、総会を行う方法は?

など、参加者の発言を聞いて課題を共有できました。今日、示された情報を生かして、課題の解決に一人ひとりが取り組む、周りの人と手を携えて取り組む、ことをしていきたいと思いました。

参加者からのアンケートをご紹介します。

・ZOOM会議の開催、進行等、ありがとうございます。騒音クレームや共有部の消毒等、参考になりました。 本日はカメラ、マイクが使用できず失礼いたしました。
丁度ニュースで騒音が原因の事件を伝えていました。上手にストレスを解消する事ができればよいのですが。

・いろいろなお話し聞けて良かったです

・やはり各マンションの身近な問題は騒音、子どもたちの遊び場など同じだな、と思いました。             今後、当マンションでの課題は総会の開催だと思います。

・マンションでの感染症対策は考えたことがなかったので、大変勉強になりました。騒音問題もそうですが、差別や排除、ストレスによる軋轢を生まないためにも、日頃の繋がりの重要性を改めて痛感します。同時に問題が表面化する前に管理組合としての姿勢を明確に打ち出していくのも大事だと感じます。

・一般的な感染症予防策だけではなく、マンションなどの集合住宅における対策についてのアドバイスをいただいて大変参考になった情報交換会でした。また、今後の感染状況次第ではありますが、当管理組合理事会でも今回のようなオンライン会議システムの活用ができればと思いました。

・新型コロナウイルスに関して新しい情報を地域の方々と共有しながら得ることができる良い機会になりました。参考になる情報も沢山あったので有意義な時間でした。

・オンライン面での課題として個人的には開催中に何度か通信が途切れてしまう事がありました。
私がスマホでの参加だった事も1つの要因かもしれません。今はプライベートで使えるPCがないため今後もスマホでの参加になりますが、通信状況を改善できる方法やコツ等があれば教えて下さい。

一人ではなく同じマンションの方と、隣のマンションの方と、エリアみんなで、考え行動することで、もっともっと力強く互いを支え合い、心穏やかな暮らしができるのではないか、という実感を持つことができた会でした。

今回見合わせた方も、次の機会にはぜひご参加いただき、「輪」を大きくしていきましょう!